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蝉しぐれ

 映画「蝉しぐれ」(藤沢周平原作、黒土三男監督)をみてきました。私は「たそがれ清兵衛」を見て以来、藤沢作品のファンとなりました。命令一つで命を捨てなければならない時代。制約が多い社会を黙々と生きた下級武士を描いた作品はひと味違う時代小説であると思います。

 私はこの作品を知ったのはNHK教育の「知るを楽しむ」という番組で黒土三男監督が藤沢周平と「蝉しぐれ」について映画の映像を交えて語っているのを聞いてでした。

 主に短編ばかり読んでいたのですが、この番組をみて「蝉しぐれ」を手にとって見ました。文四郎と、ふくの淡い恋や剣術など幅広いエピソードを交えながら読み手をぐいぐいと引きつける物語でした。

 映画では、主に文四郎とふくの恋をクローズアップさせているため、文四郎の父親や文四郎がついていたお役目についての解説や道場での人間関係などがかなり希薄で、初めてみた人が理解できない部分があるのではないかと思いつつ見ていました。

 しかし、一緒に行った妻がぼろぼろと泣いていたのをみると、そんな細かいことは気にしなくても物語の根底にながれる”気持ち”というものは伝わっているのだなと思いました。やはり、父親との最後の面会の後、文四郎が、ああいっておくべきだったと後悔するシーンには涙を誘われます。友達の逸平が文四郎を「人間は後悔するようにできている」と慰める。この言葉もなかなか重い。

 いい映画です。でも、観客の年齢層がとても高くて残念。もっと若い人が見て欲しいなと思いました。

追伸

ところで、出演者の中に蛭子能収さんの名前があるのですが、全く気づきませんでした。一体何の役をされていたんでしょう。ご存知の方教えて下さい。どうでもいいことなのですが、気になってしかたありません。

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コメント

おはようございます、幸雲さん

昨日はコメントありがとうございました。
とても嬉しかったです

この『蝉しぐれ』 って映画は確かNHKでも
放送していませんでしたか?
私は、時代劇が苦手なのですが、なぜか
このドラマを見た覚えがあります。
とても良かったです。
昔の日本人独特の抑えて、抑えて、それでも
二人の間には、愛が流れていると・・・・

切なくて泣けてきました。

投稿: まるこ姫  | 2005/10/09 09:20

コメントありがとうございます。
NHK総合でも数回の連続物として放送されていましたね。私は、都合悪くて見られなくて、さらに1話のビデオ撮りそこねて、結局最後まで見ませんでした。まるこ姫さんはご覧になられたようですね。そんなに良かったのなら、途中からでも見たらよかったな。
 映画も良かったのでおすすめします。また、小説はもっと広がりがあって面白かったので、良ければ読んでみて下さい。
 
 気持ちを抑えて、というのは昔の日本人の気質というよりは、そうしなければならない時代であったのだと私は思っています。逆に、そういう時代の社会情勢が”気質”を作っていくのかもしれませんね。

 時代劇、時代小説は舞台を江戸時代とかに置いていますが、結構現在的な題材をその時代に置いて描いている場合もあります。人間の心というものは今も昔もそんなに変わっていないのではないかと思います。

投稿: 幸雲 | 2005/10/12 22:40

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2005年10月5日 『蝉しぐれ』 原作 藤沢周平『蝉しぐれ』(文芸春秋社) 監督・脚本 黒土三男 2005年10月1日より公開 2005年/日本/2時間11分 配給:東宝 『蝉しぐれ』 ★オフィシャルサイト★ ★ポチッとナ!>>>> 構想15年。 藤沢周平の最高傑作! 「蝉しぐれ」がついに映画化 私たちがどこかに忘れていた 『大切なもの』が、ここにある 主役の文四郎には 市川染五郎 そして文... [続きを読む]

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