« 家庭の外化 2 | トップページ | 祇園祭(宵山) »

生誕120年 藤田嗣治展

 京都国立近代美術館で開催されている「生誕120年 藤田嗣治展」(5/30~7/23)展覧会用HP)に行ってきました。祇園祭の宵山ということで、浴衣で観覧に来られている方もおられました。

 関西だけかもしれませんが、NHKではこの展覧会に関連して藤田嗣治を紹介する「日曜美術館」でも紹介されていた内容のダイジェストがスポットで流れています。

 フランス、パリに渡った藤田はピカソなどと交流をし、影響を受けつつ自分の絵を探していきます。そこで描いた裸婦などの女性の肌は透き通るような白で描かれ、フランスでは「乳白色の肌」として高く評価されていました。しかし、当時の日本国内では、その藤田自身の特異な風体や社交界での行動から「宣伝屋」「国辱」とまで非難されていました。
 やがて、第一次世界大戦でフランスを離れ、中南米に渡った藤田の画風は大きく変わり、力強い肉体が描かれるようになりました。その後日本に帰った藤田は戦争画を依頼されすさまじい迫力の戦争絵画を描きます。これにより戦後、戦争協力を理由非難され、日本を離れフランスへと戻ります。そして、そこで描く作品にはまた、「乳白色の肌」へと画風でした。

 この展覧会でも「乳白色」と言われる裸婦や女性の絵の前には多くの人だかりが出来ていました。たしかに美しい。でも私が印象に残ったのは、アトリエの絵や自画像です。細く繊細な線で輪郭をとっている絵にイラストレータが描くどこかポップな世界を感じました。とても細かい線が重ねられ丁寧に描き込まれていて、ちょっととぼけた感じがする。そんな印象をうけました。 作品全体の中でもアトリエや自画像の数は多くありました。作品の群衆の中にさりげなく自分を入れている物もあります。そして多く登場する猫も印象的です。晩年には洗礼を受け、宗教がを多く描き、教会まで建設しています。

 「乳白色の肌」の女性の他にも、鬼気迫る戦争画など、魅力的な作品が多く、また藤田の個性にも惹かれるものがありました。とても混雑した会場でしたがとても充実した時間を過ごすことができました。

|

« 家庭の外化 2 | トップページ | 祇園祭(宵山) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/41440/10974173

この記事へのトラックバック一覧です: 生誕120年 藤田嗣治展:

« 家庭の外化 2 | トップページ | 祇園祭(宵山) »