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疑惑記事の検証

 パンダさんの記事を盗用したと思われる記事を少し検証してみます。本当は全ての本文を掲載したいところですが、引用の範囲を超えて問題になっても困るのでかいつまんで比較してみたいと思います。(本当は全文といってもいい位なのですが・・・)。

 まず、本の記事「伐採から保存まで基本加工マニュアル」(以下、加工マニュアル)の章立ては
1「竹の伐採」2「竹の探し方」3「竹細工に向く竹はどんなところに生えている?」4「何年目の竹を切り出せばよいか?」5「3年目の竹を見極めるポイントとは」6「竹を切り出す法」7「竹材を切り出す法」8「切り出した竹を洗う法」9「竹の油を抜く法」10「竹の保存法」というもの(番号は私が便宜上に付けた)。

パンダさんのHPでは「竹を探す(最後に竹の選び方の参照として天翔風さんのサイトを紹介)」「竹を切る」「竹を倒す」「竹を切り出す(最後に洗い方の参照として藤平竹材店さんのサイトを紹介」「竹を保管する」です。

加工マニュアルの1については、今のところ類似の文章は思い当たっていません。問題は2以降です。パンダさんの記事と「加工マニュアル」は同じ章立てで話がすすんでいきます。3については天翔風さんの記事と類似、8については藤平竹材店さんの記事に類似しています。一般的な加工手順は同じとはいえるといえばいえます。

次に加工マニュアルの2の章では、真竹の見分け方として
---以下引用
・・・竹を遠くから眺めた際に、上の方に葉がつきやすいために三角形に見える。また葉が垂れ下がったように下方についているのではなく、上方に向かって葉が伸びていることなど。また、節の部分が、上下二重に隆起していること、などだ。
 作品を加工する際に、節はとても扱いにくいものとなる。従って伐採の際には、この節を避けて竹を切っていくことがポイントだ。また、そうしたことを踏まえて、節と節の間が長いもの、また節があまりでっぱっていないもが、竹細工に適した竹ということになる。また、・・・・・真っ直ぐな竹であるという点も重要な要素になる。
---ここまで引用
http://www.geocities.jp/beppu_bamboo/class_pre.html
上記のHPの記述を変えているが、言葉を足しているだけのようでもあります。

3章では、ポイントの項目だけを紹介します。
---以下引用
① 直射日光の当たらないところ
  (略)
② 風が強くないところ、一定方向から当たり続けないところ
  (略)
③ 気温が低すぎないところ
  (略)
④ 竹があまり密集していないところ
  (略)
---ここまで引用

http://www.chikugei.com/cgdo/index.html 
と、見比べるとわかると思いますが、微妙に言い回しを変えていますが順番は同じです。4、5についても同じ感じです。

6章での「加工マニュアル」を見てみます。パンダさんの章立ての「切る」と「倒す」を一緒にまとめています。引用しだしたら 
---以下引用
 ・・・竹が完全に横になればベストだが、仮に途中で引っかかってても手が届く範囲であれば問題はない。もしも使いたい部分の節から枝が出ている場合は竹を切り分ける前にそれを取り除くことが必要・・・・。
・・・上手にやらないと、竹の表皮をさいてしまうこともあるので注意。
---ここまで引用

これは一部ですが、パンダさんの記述と酷似しているのを感じてもらえるでしょう。
7章では明らかな部分があります。
---以下引用
 ・・・特に注意しなければならないのは次の通りだ
・竹を切る箇所は節の位置から1cm以上離すこと。切る際には竹に対して直角に座ること。
・のこぎりは竹に対して垂直にあてること
・切り口が斜めになることを防ぐために、まっすぐ下に切り進むが、ある程度切り進めたら竹を手前前方に移し(以下略)
・節を入れずに節間だけを切り取る場合には必ず、立っている状態だった竹では、左右どちらが上方向だったか印をつけておくこと
 切り出した後には、切り口を必ずチェックしておく必要がある。表皮が裂けていたり内側の部分に触ってみて・・・(以下略)
---ここまで引用
後半に来るほど原文に近くなっているように感じます。

以下、竹洗いは藤平竹材店さん、油抜きの部分も天翔風さんのさんとそっくりです。保管についてもパンダさんのとそっくりです。家に保管する場所を確保できなければ山にそのまま寝かしておいてもよいということや硬くなったら水につけて柔らかくという言葉で文章を締めくくっているのもよく似ています。

私にはどうみても、下敷きにパンダさんの記事があると感じるのですが、みなさんはどう感じます?

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コメント

私はまだ実物を読んでいないので実際の内容は何とも分かりませんが、いずれにせよその箇所の監修責任者として私の名前が記載され、しかもそのような本が出版されたという事実さえその私に知らされていないというのは、何とも不思議な現象ですね。

今日出版社に確認してみたところ、本件の最終責任の所在は実際に製作した企画会社にあるとのことでしたが、出版社サイドでも検討して、また私宛に連絡をくれるということでした。

なお、今週日曜日に私が直接に企画会社に問い合わせた時は、すぐに間違いを認めて急いで本を送りますとの返事でしたが、今日の夕方電話があった時点では結局まだ手配されておらず、どうやら私の手元に届くのはまだ先になりそうです。

投稿: 水俣のカゴ屋 | 2008/02/20 19:27

パンダです。
私は問題の本を借りてざっと見てみたのですが、ええ、私の重箱の隅をつつくようなわかりにくい文章をほぼそのまま載せていますね(笑)。天翔風さん、藤平さんの文章も確かに盗用されていると判断できます。

先ほど「私のサイトからの盗用ではないですか?」と出版社に問い合わせたところ、頭から否定せず「こちらで検討いたしますので、また改めて御連絡させていただきます。」と言われました。


この本の記載についてこじれているのは(私の周辺では)幸雲さんが指摘してくださった部分だけのようです。思うに、知人の写真も勝手に拾って使われてるような気もするんですけどね・・・
天翔風さん、藤平さんには私から連絡をしてみます。

投稿: パンダ | 2008/02/20 20:03

なんだか騒がしいことになってきましたね。僕もこの本を先日図書館で借りて読みました。リンク先のHPを拝見しましたが素人の僕が見てもやはり似ていると思います。分かりやすく書いてて面白いなぁと思っただけに、このようなことが判明して少し残念です。このような出版物もwebから盗用したりするのですね…ショックです。ネットは無料だから著作権の意識が薄くなっているのですかね!?またルールもあるようで無い、根付いてないということの表れでしょうか。

「人の振りみて我が振りなおせ」というように、自分も気づかない内に…というようなことにならないようにしなければと思いました。

投稿: 竹マニア | 2008/02/21 22:46

その後、速達で私の元に本が届けられ、ようやく内容を確認することができました。

まずは、幸雲さんが問題指摘されている箇所の写真・文章の監修責任者として、私の名前と住所地がはっきりと無断で使用されていることに驚きました。

そして内容については、これも幸雲さんがおっしゃっているように、他サイト文章の盗用疑惑を持たれても仕方が無いなと、私も率直に思いました。いくら善意の目で見ようと思っても、これではさすがに無理があるよなぁ・・というのが正直なところです。(パンダさんと天翔風さんからのが一番大きいですね。)そして、そういった編集のやり方の責任者として、私の名前が勝手に使われてしまっているというのも困ったものです。(あと、青竹細工を仕事としている私が、竹の仕上がりとして油抜きを勧めているのも個人的には違和感を覚えましたけど)

竹細工の入門書みたいな感じとしては写真も豊富で良い本であろうのに(カゴのような編組関係は少なめですが)、本件に関しての制作側のずさんな対応は本当に残念です。

投稿: 水俣のカゴ屋 | 2008/02/21 23:17

 パンダさん。今回の件は驚きました。略した後半の「保管」の部分でもパンダさんのポイントが引用されているのです。違和感を感じたのは、青物をされているパンダさんですから、最後の山に長いまま保存しておくという事も理解できるのですが、油抜きを解説丁寧にしたのちに、

 「この3点をすべてそろえた保存場所を家の中に求めるのは難しい。どうして条件にあわない場合には切り出した藪や山のなかにそのまま寝かせておくのもよい」
 
 とあります。どうも違和感のある記事の構成です。後先を検討なく切り貼りを感じさせます。しかもこの記事を書いた者は竹細工についての知識がほとんど無いままこの記事を書いていると思います。ここの他に何カ所かありました。最近の学生は卒論もネットの切り貼りですますという話しを聞いた事があります。このページを執筆したのは知識と経験の浅い若者だと私は見ています。

 そして、水俣のカゴ屋さんのが一番気の毒です。まるで、カゴ屋さんが”盗用”した責任を転嫁された形になっていますから。
 水俣のカゴ屋さんのおっしゃるとおり、カゴ屋さんの仕事からして監修した内容としては違和感を覚えました。

 本当に、本としてはいいのですから、惜しいです。パンダさんの記事を使うならそれなりに、やりようがあったろうに、プロの出版社がするとは思えないようなずさんな編集です。無責任というか適当に作っているというか。いい加減な作りの本をつかまされたというか、読者としては馬鹿にされているようで気分が悪いです。他に掲載された方々のところはきちんと連絡がいっているのでしょうか。

竹マニアさん。コメントありがとうございます。
実はこの本、竹マニアさんのブログで知りました。おかげで、この事実も判明しました。「竹の種類選びから楽しめる「竹のクラフト」完全教本」の添え書きがむなしく感じます。

本来ならば著作権に一番気を遣うはずの出版社がこれなのですから。がっかりしました。マイナーな本だからばれないと思ったとしたら悪質です。


投稿: 幸雲 | 2008/02/22 00:17


水俣のカゴ屋さんからお話を聞き、さっそくおじゃまいたしました。編集プロダクションをやっている、通称「じゃじゃ」といいます。
まったくひどい話です。
同業者として恥ずかしい。

>>今日出版社に確認してみたところ、本件の最終責任の
>>所在は実際に製作した企画会社にあるとのことでしたが、
>>出版社サイドでも検討して、また私宛に連絡をくれると
>>いうことでした。

これは笑止千万(大笑)
この本の「編集人」か「発行人」の人に「あるある大辞典を制作したプロダクションに責任があるのであって、放送した関西テレビには責任はないというのと同じですね」と言ってやってください(笑)たしか、関西テレビの社長は引責辞任しましたよね。こんな話、週刊誌が喜びそうな話ですね。


このブログの横の紹介されている『伝統を作る-4 竹細工』を編集したものですww

投稿: じゃじゃ | 2008/02/22 14:29

盗用疑惑のある箇所の監修者として勝手に名前を使われて責任を負わされてしまっている件など、色々な方から、このような制作側の余りにもひどいずさんな対応は、うやむやにされて泣き寝入りするのではなく、きちんと抗議の声を上げた方がよいとアドバイスを頂いてます。

今後のことをこのブログで触れることは差し控えさせて頂きますが、幸雲さんにはまた今度、個人的にメールで連絡させていただきますね。(今日は結局、カゴが全然編めませんでした。。。はぁ。)

投稿: 水俣のカゴ屋 | 2008/02/22 20:53

じゃじゃさん。コメントありがとうございます。
『伝統を作る-4 竹細工』を編集された方ですか。あの本はなかなか良い本でした。子供向きとはいえ、巻末に掲載されている参考文献はしっかりしたものですし、わかりやすい本でした。籠作りについてはもう一歩踏み込んでほしいと思いましたが子供向けなので無理もないです。しかし早川尚古斎さんのインタビューとかカゴを編む手さばきが収録されたDVDが付いているのがとても値打ちがありました。
ただ、私が購入しここで紹介した後、すぐに売り切れて今では入手出来なくなっているのが残念です。
http://kounsai.cocolog-nifty.com/bamboo_baskets/2007/04/post_411f.html
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 さて、問題の本の話に戻りますが、最後のページに「本書の記事の無断転載を禁じます」とか「日本複写権センター委託出版物」だとか書いて著作権を主張しコピーを禁止しています。自分のやっている行為をさしおいてです。なんと厚かましいんだと思いました。ネット上の記事にも著作権は発生しているのにね。

水俣のカゴ屋さん。わかりました。お気持ちお察しします。

投稿: 幸雲 | 2008/02/22 23:30

幸雲さま
伝統を作るをほめていただきありがとうございます。今考えると、知らないことだらけで、もし、いま、同じようなものが編集できれば、もっといい本を作れたのにと残念です。
ちなみに、文章は全部私が書いています(笑)

ちなみに、あのシリーズは小学校5、6年生向けの「総合学習」の手助けとなるように、出版社が学校図書館向けにつくった本です。1冊もビックリするほど高い本だし、普通の書店向けにださない本だったので、ご存じであったということ、とても嬉しく思います

投稿: じゃじゃ | 2008/02/25 14:30

じゃじゃさん。執筆されていたのですか!なんだか、ますます、あの本が身近に感じました。ネットで見つけて高かったので迷ったのですが、DVDに魅力を感じて購入しました。このブログを作って、結構、竹細工で検索してここを訪れてくださっている方もいますので、マニア向けのDVD付の本を、いずれ出版して下さいね(^^)。

投稿: 幸雲 | 2008/02/26 23:50

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受信: 2008/09/02 23:11

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