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狂言会(唐相撲)

Kyogen111123_2 久しぶりに狂言をみてきました。今日の会場は祇園の甲部歌舞練場。ここの会場は初めてなので楽しみでした。秋の京都、それも日曜日ともあり、祇園の花見小路はものすごい人でした。妻の分のチケットも買っていたののですが、仕事がはいってこれなくなってかわいそうでした。

Kyogen111123_1 この狂言会は、ぜひともみたいと思っていました。メインの「唐相撲」は総勢50人が登場する大がかりな演目。次回いつ公演されるかわかりません。前にみたのは7年ほど前でしょうか。そのときは2回見に行きました。アドリブで演じられる部分があるようなので、見る度に楽しめます。

唐相撲(帝王:茂山千五郎 日本人:茂山正邦 通辞:茂山七五三 髭掻:茂山あきら)

登場人物は唐の皇帝と家来たち、そして皇帝につかえていた、日本人のめちゃくちゃ強い相撲取りです。故郷に帰りたいからと、暇乞いをしたところ、最後に相撲がみたいとの皇帝の言葉で家来たちと相撲を取ります。

おもしろいのは、この唐の人々のでたらめな言葉です。狂言の演目の中には猿の「きゃきゃきゃ」という鳴き声だけで話が進むすごい演目もあります。理解できない言葉をおもしろく表現するのが狂言的技法なのでしょう。唐相撲では日本人と話しをするための通訳がいます。この調子の外れた外国語が妙なおかしさをかもしだします。
最後の全員での謡いも、その意味不明な言葉なのです。

ほかにも狂言らしくない絢爛とした衣装も見物です。登場人物はもとより、通常は黒紋付に袴姿の笛、鼓の人たちも中国風の衣装で帽子までかぶっているのです。登場人物には役者の子供でしょう。小さな子供までいます。

そして、狂言らしからぬアクション。相撲の立ち会いも見物です。中国拳法風の動きやブルースリーを思わせる仕草をしたり、側転や二人で車輪のように回転して舞台から下がったり、組体操のようなことをしたり、次から次へと繰り出し、楽しいです。

最後は皇帝自身が相撲をとるということで、これにもかってしまい、追いかける家来に逃げながら、勝ったぞ勝ったぞと逃げていくというサゲです。

大がかりで、体力勝負なところがあるのでなかなか演じられないのでしょう。

相撲取りの役は以前見た時と同じく正邦さん。皇帝役は以前は千作さんでしたが、今回は千五郎さんでした。やはり、唐相撲はがっしりとした正邦さんがはまり役です。

今回、KBS京都の狂言会10周年とKBS京都の開局60周年ということでめでたいという事でこの演目がひらかれたとのこと。そこで皇帝の最初の挨拶で意味不明な言葉の中にさりげなく「KBS京都60周年おめでとう」と言っていました。こういう遊び心が茂山狂言のおもしろいところです。

ちなみに、配役の髭掻とは、皇帝が下々の物とそのままふれるのは汚らわしいと体に菰を巻く時に、菰の下になった髭を先に鈎のついた棒で掻き出す役割の人です。これが結構滑稽でした。

このほかの演目は、
三番三(三番三:茂山逸平 面箱:島田洋海)
記念となる狂言会です。めでたいということで三番三が舞われました。鼓と笛の鋭く軽快な音。そして足を踏みならし舞う演者。大地を踏みしめ清める舞。それに続く面をつけ、鈴をならして静かに舞う鈴の舞。大地を清め祓う仕草、それはまるで種を巻くような仕草を連想します。

昆布売(大名:茂山千三郎 昆布売:茂山宗彦)
権力者を笑う狂言らしい演目です。若狭のこぶ売りに太刀を持たせようとした大名が逆に、舞を舞いつつこぶを売らされ、太刀まで盗られるというもの。狂言にでてくる権力者はえてしてどこか間が抜けていて、庶民にもてあそばれる。権力者を風刺するのが狂言のスタイルです。いくつもの節をつけて歌うこぶ売りのセリフが楽しいものです。

ところで、歌舞練場のトイレのマークがおもしろかったです。写真がとれなくて残念です。トイレの赤と青の丸と三角を組み合わせた男女のマークも髷を結っているのです。伝統的な劇場の遊び心がたのしいですね。

なお、この狂言会はテレビで放送されます。
「唐相撲」KBS教徒 1月1日(日)正午~ 再放送1月4日(水)午後7時~
     テレビ神奈川、鹿児島読売テレビ サンテレビジョン
「昆布売」KBS京都 1月2日(月)午後9時50分~ 再放送1月6日(金)午前9時~
     青森テレビ、サンテレビジョン

詳細は、各地の放送局から発表の番組表で確認とのこと。

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