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安野光雅氏の絵画展

少し前の話ですが、安野光雅氏の絵画展にいってきました。繊細な水彩の風景画です。少し離れるとその場所にいるかのような印象をうけます。夕暮れの空気や潮の香り。そんな空気が伝わってくるような絵でした。とても多くの風景画が展示されていました。

 安野氏の言葉も掲載されていて、感銘を受けたのは「文明」と「文化」という文章。明確には覚えていませんが、井上ひさし氏の「吉里吉里人」の小説を引き、次のような内容でした。

以前方言はその地域の人でないと伝わらない「文化」であり、共通語は上手下手はともかく日本人なら通じるように教育された「文明」であった。ところが現在はテレビなどの影響により「文化」であった方言が廃れてきました。そこに、東北大震災。この震災でガソリンなどの不足するなど大きく「文明」に依存しているということがわかりました。
物資提供をならんで受け取る被災者の姿が海外から賞賛されました。これは日本の文化です。でも、やがて原発事故などで風評被害や買い占めが起こりました。これは文明です。

安野氏は文化の心を取り戻すために、京都の絵を書くということをおっしゃっていました。おもしろい文化と文明論です。

もう一つ、絵を書くときのまじないという話もおもしろかったです。「河原を描く」ではなく「河原で描く」と言い換えるそうです。するといい絵が描ける。「を」を「で」に返るというのはとても大きな違いといいます。なんとなくわかる気がします。

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