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竹工芸の継承・革新(シンポジウム、私の意見3)

シンポジウムは途中退席しましたが、その時点での私の考えをまとめました。その最終回。私が提案している展覧会と作品販売というのは私が行った日にはありませんでしたがその後に行われていたようです。いいのがあったら買いたかったのに残念でした。

5 美術館に対する私の提案
 竹工芸品を収集している美術館はもっと目に見える形で人々に竹工芸の魅力を伝える責任があると思うのです。
 最近の動物園や水族館は野生動物の生活環境に似せた環境で展示をしています。美術館も同じだと思うのです。

提案型の展示があってもいい。美術品をあがめ奉るのではなく、日々の生活で美術品を取り入れるそんなすてきな生活を普及させる姿勢が、これからの美術館にはあってもいいと思うのです。

今回のような展覧会でも、美術品として展示するのみではなく、花を生けた花籠本来の姿を展示があってもいいと思うのです。作家はおそらく花と調和した美しさをイメージしていたはずなのです。花があってこそ、さらに美しく見える籠もあるはずなのです。

歴史的価値のある籠に花をいけることができないかもしれません。ならば、若い作家の人とコラボして模造品を作成すらばいいのです。見るものに花との調和を感じさせるとともに、若い作家にも多いに勉強になると思うのです。

床の間がなくなったから、竹籠に花を飾らなくなったと嘆く声もありました。でも、それは固定観念だと思うのです。リビングに花籠で花を飾ってもとてもすてきです。美術館でそんな使い方も提案していけばいいと思うのです。

そして、消費者となりうる一般の見学者にとっても竹籠の利用のイメージを作ることにつながるはずです。

さらに、踏み込めば展覧会とともに、物販コーナーで若い作家の方に展示品と同じような作品を作ってもらい、手頃な価格で販売したらいいと思うのです。

美しい美術工芸としての感動。利用するイメージ。同じような質のいい作品を手ごろな価格で販売。美しさを感じた人はきっと手にすると思うのです。

竹工芸は高くなりがちです。しかし、一般の人が手元に竹籠をおくきっかけとしては、展覧会での販売は価格を押さえる必要があります。そこで、協会などが協力し、若手の訓練と練習もかねて最低限の価格で若手の訓練の一巻として技術を磨く場の提供とするなどできないでしょうか。

6 学校教育
 竹工芸の普及については、美術館とともに大きな役割があると思うのは学校教育です。現在大分ではどのようになっているのかはわかりません。
 子供の頃から竹工芸に触れているかどうかは、後の竹工芸の評価に大きく関わってきます。マクドナルドが子供の舌を握って根付いているように、子供の頃の経験はその後の生活に影響するのです。
 私自身、小学校で竹細工の授業がありました。一時的な取り組みだったのかも知れませんが小学校時5年、6年の2年間、図工の時間に竹を削ったり割ったりしました。その経験は今も鮮やかに覚えています。そして竹籠を作りたいと思うようになりました。
 全国で取り組むのは難しいと思いますが、せめて大分では全校で恒常的にカリキュラムに取り入れて欲しい思います。刃物が危ないので、子供を隔離する風潮がありますが、竹を割る、削るという刃物の作業には集中力を高め、脳を活性化する効果があるはずです。子供のためにもいいし、やがて、竹工芸のファンを生み出す下地となるはずです。

7 潜在するファン

 竹工芸を職業とする人は減るがクラフトをする人が増えているという話がありました。私もその一人です。

でも、それは、竹籠に魅力に感じている人は潜在的にいるということです。その人たちへのアプローチがもっと上手くできないものでしょうか。

国内の評価が低いのは、竹工芸の魅力があまり知られていないのが一因だと思います。

日本の伝統は国内で守っていく必要があります。続けていく必要があります。美術館で作品収集で終わるようでは絶滅危惧種と同じです。そうなって欲しくはありません。技術が伝承されていることが大切なのです。そしてその技を受け継ぐ者たちが存在し続ける環境とならないといけないのです。その点、現在の大分はすばらしいと考えます。

若い職人の方々は、既成概念にとらわれず、利用者の生活を研究して、竹に置き換えるとすてきに、おしゃれになるものはないかを考えて商品化して欲しいと思います。
竹以外の工芸品の研究もして、作品に取り入れるなど、利用者の要望、苦情に耳を傾けて新しい工夫を編み出して魅力ある商品を生み出して欲しいと思うのです。
後に「あの人の作品が竹工芸の方向を変えた」といわれるような物を生み出すという、気概をもって取り組んで欲しいと思っています。
なかなか大変なことだと思います。

日本国内にファンを増やす。是非とも関係者の方々には取り組んでいって欲しいことだと思います。私も一ファンとして応援していきたいと考えています。

<終わり>


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