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「プライスコレクションの若冲」展レポート

 大阪高島屋の美術画廊で開催された、田辺小竹氏と若宮隆志氏のコラボ作品の展覧会を見学してきました。とはいえ、随分と前の話になってしましました。大阪会場は終わってしまいましたので、機会があれば、東京会場でご覧ください。

東京:日本橋髙島屋6階美術画廊 2013年6月26日~7月2日

 若沖の絵をテーマにした作品群です。小竹氏の竹の作品に若宮氏が蒔絵を施した作品です。それぞれの作家だけでもすばらしい作品です。そのお二人が一つのものをテーマにして取り組んだ作品です。それぞれの分野の相乗効果とても魅力ある作品でした。私がとても好きな籠である「煙草入れ」は3作品が出品されていました。

 今回の個展に出品されている作品は工芸品というよりも美術品です。作品のみで完結されており、それぞれ用途が作品名になっていますが、それ自体が作品です。花籠であればよっぽどうまくいけなければ作品の力に負けてしまいそうです。それほど作品自体に力がありました。

 小竹氏は、網代から派生した編み方で、若沖の虎や鶏などを編みこんでおられます。緻密な設計で編まれた図は、複雑な日本画を図案化はしているものの、若沖を見事に再現していました。

 漆は油分のある物に塗るとはじくということで、竹に蒔絵を施すのは随分と難しい技術とのことでした。
 その技術を駆使しつつ、若沖の絵を蒔絵で再現するのは見事だと思いました

 双鶏図の箱は特に見事だと思いました。もとになった若沖の絵はアジサイの下に雄鶏と雌鳥が餌をついばむ図となっています。箱のそこにはアジサイと鶏がグレーの陰で描かれています。絵の鶏はどこへいったのでしょうか?
 実は、雄鶏は蓋のおもてに小竹氏の竹の編みで描かれ、雌鳥は蓋の内側に蒔絵で描かれています。絵画から抜け出たという趣向です。とても洒落ていますね。

 若宮氏に解説していただくことができました。蒔絵は金銀などの粉末を使っているとのことです。ですから見る角度により、色合いが変わるとのことでした。実際に斜めから見るとアジサイの青がとても鮮明に見えました。
年月が経つとさらにはっきりとわかるそうです。時間が作品を魅力あるものに仕上げていくということなのでしょう。それは蒔絵だけではなく竹工芸も同じです。いずれの工芸品でも時間の経過と共に増していく魅力というものがあるのだと思います。

 さて、美術館や展覧会での私の鑑賞方法に、買うならどれかという視点で見るということを以前に話しました。今回はまさに値札がついているわけですが・・・。
 今回の個展で買うならやはり「煙草入れ」です。虎図のかわいい虎が編み込まれた銘々皿も魅力的でした。実際、手を出せそうなのは、銘々皿のみでした・・・。

私が欲しい「煙草入れ」はすべて売約済みのシールがついていました。

売約済みなら仕方ありません。
というより、私が持っても生かせないのでもったいない。でも本当は予算オーバー。ほぼ、想像通りの価格でした。

一部の作品の写真は、田辺小竹氏のブログに掲載されています。


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