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竹の魅力(10年を振り返って)序

先日、あるところで、竹籠を作ることの魅力についてたずねられました。
私が竹籠を作るようになったきっかけや、魅力についてはこのブログで時折書いてきましたが、改めてたずねられるとうまく答えられませんでした。

竹を習い始めてしばらくしてから、このブログを作り始めました。振り返れば、このブログも昨年でまる10年です。そこで、新年を迎えたということもあり、初心に帰り、竹についての思いをもう一度振り返って書いておきたいと思います。

始めたきっかけ・・・これからはアナログの時代

もともと私の趣味は、コンピュータ(PC)を使ってパソコン通信やプログラミングをすることで、当時は周りからオタクで暗い趣味と言われつつも、職場にPCが導入された頃には一目置かれていました。

しかし、世の中が急速にデジタル化(オタク化)したことからPCは”趣味”の世界から”日常”の世界になってしまいました。この総デジタル化の時代 において周囲からすごいと一目置かれる趣味は何かと考えた私の答えは、”手仕事による物作り”でした。アナログへの回帰が必ずあると思いました。そこで、 身の回りにある竹を使った竹細工はじめました。そして、目標は定年したときに習い始めるのではなく、定年後に教えられる技術を身につけるということでし た。

10年経ってみて、デジタル社会は当時思ってた以上に生活に入り込んできました。当時あこがれていたどこへでも持って行ける端末も現実の物になっています。(私はのめり込む恐れがあるので、あえてスマホを持っていません

その一方で日本の伝統工芸に対しては、海外では注目は高まっていますが、日本人の扱いはさらに冷たくなっているように思います。世界にほこる日本の 伝統と声高らかにいうものの、一般的には生活からはどんどんと切り離され、それに伴い、職人さんや関連する業界はどんどんと先細りしている状況にありま す。

しかし、私はもう少しするときっと国内でも注目される日がきっとくると信じてやみません。

竹工芸の世界の奥行き・・・私は海岸が世界だと思っていた。

本当は箕 などの農具を作りたかったのですが、本だけではどうしても作ることは難しく、ヒゴ作りから習うところも見つけられませんでした。竹の花籠の編み方を教える カルチャーセンターの教室を見つけましたので、とりあえず編み方を学ぶことしました。当時の私は、少し習えば簡単に身につけられる技術だと思っていたので す。

そんなときに、京都の美術館で開催された竹の造形-ロイド・コッツェンコレクション展に行きました。アメリカのコレクターが集めた竹工芸作品の展覧会でした。
このすばらしいコレクションが、日本人の手によるものではなく、外国人が集めた物という点が、日本人は日本文化のすばらしさにいかに無頓着で気がついていないかという情けなさをも感じました。

さて、その展覧会で展示されている作品に私は衝撃を受けたのです。これが竹なのか!!。こんな物が作れるのか!!私の目は無名、有名問わず作品に釘付けになりました。

竹による美術品の世界があることを全く知らなかったのです。そのときの気持ちを海でたとえるならば、私がそれまで竹の世界と思っていのは、穏やかな 入り江の奥の砂浜の波打ち際が「海」のすべてと認識して、そこで遊んでいたにすぎなかったのです。ところが、その入り江の外側には、竹工芸の大海原が広 がっていたのです。しかも、脈々と技術が伝えられ今でも職人さんや作家さんが活躍されていたのです。

その後、さまざまな講演会や実際に職人さんなど、竹に関連する方のお話をうかがい、さまざまなことを考えてきました。

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