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第44回日本伝統工芸近畿展

Take20150522

第44回日本伝統工芸近畿展が開催されています。

期間:2015年5月20日(水曜日)~25日(月曜日)
時間:午前10時~午後7時30分
場所:京都高島屋グランドホール(7階)
入場料:一般500円/大学生以下無料

このゴールデンウィークからいくつかの竹工芸の展覧会が開催されていたのですが、
何かと忙しく、行くことができませんでした。
今回、久しぶりに行くことができました。

この展覧会は、日本伝統工芸会の近畿支部が開催する展覧会です。
竹工芸のほかにも漆や金工、人形、着物、陶芸など様々な伝統工芸の作品が展示されています。

今回の展覧会のチラシやポスターとなっている作品は、日本伝統工芸近畿賞を受賞された田辺小竹先生の竹かごの写真です。
「舟形花籠「出帆」

小竹先生は伝統的な竹工芸を受け継ぐ家に生まれながらも、美術大学で造形を、別府でも竹工芸を学びオブジェのような作品を多く制作されています。
今回の受賞作品は、花籠なのですが、そこには従来の花籠ではなくオブジェ的な要素を感じることができる作品でした。

ポスターの写真ではわかりにくいですが、写真の右端から眺めると、まさに船なのです。「出帆」は本当にこの作品にふさわしい名前だと思いました。
細いヒゴの網代編みの底それをつなぐ胴体のござ編み(山路編み)のどっしりとした安定感のある曲線。横から見るとドーナツを4分の1にカットしたかのようにも見えますが、船底を表すため微妙な曲線を描いています。

すべてが緻密に作られているのですが、この曲線を描くうえでも特に重要なというか、キーとなるは、丸籐で作られている縁だと私は思いました。
何気なく見ていると見逃してしまいそうですが、この縁はとても高度な技術がなければ作れないと私は思いました。

縁 は一本の丸籐を火曲げで作られています。それを半分に割ってかごの内と外から挟んでかがられています。私がすごいと思ったのは、この丸籐の曲線です。縁の 曲線により船の形が固められていると思うのですが、この複雑な曲線を火曲げでこれほど正確に作られているということが驚きでした。単純な円ではなく、中央 部は円を描きつつ途中で角度を変え少し下方に曲がりつつ捻るように曲がる方向が変わっています。そして円く弧を描き、また同じ角度で捻りつつ上がっていき ます。しかも左右対称で作られていくのです。とても美しい造形です。

この美しく、斬新な曲線を見せつけられると、他に出品されていた作品がかすんでしまいました。様々な角度から眺めては溜息をついていました。
本当に素晴らしい作品でした。

先生の作品の解説やギャラリートークが土曜日にあったのですが、都合が悪く行くことができなかったのがとても残念でした。

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